レゾナンスチップRTは劇薬?

西野式スピーカアライメントの実効性に感銘したので,次はレゾナンスチップRTを入れるというなりゆきになった.買い入れたレーザ墨入れ器を有効利用して,説明書通りに10個のチップを壁に貼り終わり,さて効果は?と耳を澄ます.しかし...

音がどこかおかしい.妙な響きがある.五嶋みどりのバイオリンが床上わずかの低いところで鳴る.そして,例のXLOのモノ録音はなんと左に音像がずれる.他のシングルのボーカルもみなそうだ.なんのことはない,左右バランスを取るために行ってきたさまざまな工夫がすべてもとの木阿弥になったようだ.こんな小さなチップがかくも強力な影響力を持つとは,とあらためてステレオ音響のデリケートさに驚かされたが,結果は結果だ.こういうときは,いさぎよく撤退するに限る.投資した大枚一万なにがしかは無駄になったが,それよりも昨夜実現したパラダイスが蜃気楼のように消えてしまったことが残念だ.元に戻すためにまた一汗かかなければならない.

そういえば,以前住んでいたマンションでレゾナンスチップをあちこち貼っていたことを思い出した.機器構成がいまほど純度が高くなかったせいか,その効果は良くも悪くもあまり感じられなかった.壁にいぼが付いているようでみっともなかったが,そのままにしてしまった.

しかし,なぜこのようなチップが音響を大きく変えるのか.理論的解明は可能なのだろうか.偏微分方程式であふれかえった音響理論書は見かけるが,現在の音響学はこのような問題にまで対処できるほど進化しているのだろうか.

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