ROONが動かなくなった!? 

 先日、Roonが突然使えなくなった。

 その前の数日間、ホームで検索すると、検索欄の左側で小さな丸がぐるぐる回り続けるだけで一向に結果が出ない。また、 アルバムのeditで「Identify album」をすると、これも同様に小丸がぐるぐる回り続けるだけ。Roonの関連記事を見ると、リスタートすれば良い、と書かれているだけ。もちろんそうしてみるが、治らない。そこで、Macの「システム環境設定」→「フルディスクアクセス」を見ると、Roonにチェックが入っていない。さてはこれが原因?かとチェックを入れたところ、Roonは止まり、リロードするよう要求される。指示に従い、操作を進めると、「返事が来ないが、Replyボタンを押せ」という。しかしそうしてもまた同じことが繰り返し要求される。ということで、立ち往生。コロナ渦の毎日、必ず楽しんでいるRoonが動かない!ということはハイレゾを含む数千のアルバムはただのビット列、DevialetアンプもSonus Faberのスピーカも、宝の持ち腐れ、無用の長物、まさにwhite elephantと化してしまうのか。ほとんど心臓の凍る思いである。


 喉を通らない昼食をなんとか済ませ、しばらく気を休め、原因をあれかれ思案した。一ヶ月前にNTTの光ネットワークからソニーのニューロ光に変更した。安いことを知ったからである。それに伴い、当然ルータが変わる。WiFiが付いている。Roon Coreを載せたMacBook Air 2020はこのルータに接続したWiFiネットとイーサネットを使う。イーサーネットはDevialetに接続するため、必需。WiFiはリモート操作をするMacBook Air 2019とiPhone、iPadに繋ぐため。この二つのLANがルータに繋がっていて、そのルータ経由でインターネット上のRoonのサーバ(クラウド)に繋がる。この接続がどうも上手くいかないらしい。他のウェブサイトへの接続も出来るものと出来ない(応答が返らない)ものがある。ということは、ルータでのインターネット接続で有線LANか無線LANかの選択になにか問題があるのではないか?よく分からないけれど。。。

 そこで、ものは試し、とLAN接続を物理的に外してみた。すると、なんとRoonの立ち上げは何の問題もなく、実行できた。やはりそうか、ということで、環境設定でLAN接続の優先順位をWiFIを第一、次にイーサーネット、とした。これで、全く以前と同様に恙なくRoonが復旧し、何事もなかったように、正常に機能している。

 なおニューロ光ネットはただ安いだけでなく、高速だ。Fast.comで測ると、WiFiでなんと最高600Mbps、通常は150~240Mbpsを出している。しかし以前と比べてみて、体感的には、たとえばPrestoからハイレゾのダウンロードなどで、若干早くなったかな、という程度で、通常のウェブ閲覧などではさほど差を感じない。拙システムでの音楽再生にはなんら関係しない。

 問題は、グローバルなIPアドレスとローカルなIPアドレスの繋がりの混乱にあるらしいが、それが何処で生じているのか。Roonのサーバ?ニューロ光のプロバイダ?または我が家の新ルータ?それともMac OS? 私には分からない。分からないが、ともかくRoonは無事動いている。

 改めて認識したのはRoonの構成である。ライブラリーのミュージックファイル自体はもちろん手元のパソコンに置くものを使うが、それらのメタデータを収めたデータベースはRoonの場合、クラウドに置かれる(らしい)。iTunes(アップルミュージック)がxmlを使って構成しローカルのパソコンに置くのとは全く異なる。そのため、検索や「identify album」の操作はクラウド上で行われる。今回のような事故に出会い、否応なしにそのことに思い知らされた。インターネットの奇跡的な通信帯域量と記憶量、それに使用の簡便さである。しかし、ひとたびどこかで齟齬が生じると、途端にユーザは途方に暮れる。巨大システムに載る現代生活に潜む恐るべき脆弱さである。

追記(2021/07/29)

 先ほど、Roonのアップデート(Version 1.8 built 814)通知があり、いつものように行ったところ、CORE部を置くM1 Macbook Air 2020のRoonでバージョンアップにエラーが生じた旨表示され、三角の演奏スタートボタンを押しても機能しなくなってしまった。何度やり直しても駄目。さて、どうする?Etherの接続確認やDevialetアンプの機能確認を行ってみるが、なんら異変は見られない。他に方法が思い浮かばないので、ネットワーク環境設定でLANの優先順位を見ると、なぜかWiFiがEtherの上に来ている。意識的に設定変更していないので、いつ、どうしてそうなったかは分からない。そこで、Etherを一位に戻してRoonのプレイをしてみると、変わらず、進まず、音が出ない。訳が分からず、といってバージョンアップを元に戻すことも出来ない。Time Machineで復旧することも考えたが、それはそれで危険なので躊躇する。そこで、とりあえず、ということで、ネットワーク優先順位をまたもとに戻す、つまり、WiFiをEtherの上にしてみる。すると、なんと音が出た!こうして、上記での対策と逆を行った結果、正常状態に戻ったのだ。Roonが悪いのか、MacOSの問題か、ニューロ光のルータのせいか、はたまたこれらの複合作用によるものなのか。インターネットとLANとの接続、それに絡むセキュリティ対策に問題があるように思うが、齟齬の真因はわからない。Roonのバージョンアップで問題が生じたところを見ると、原因の一端はRoonにあるようだ。

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