Yosemite, ありがとう

ジョブズ亡き後,マックOSの名前の付け方が変ったのか,猛獣の名前でなくなってMavericsになり,そして,今回はYosemite,若いときに何度か行ったことがある.緑豊かでスケールの大きい渓谷だった.なつかしい.

使用しているプリンタのドライバの対応を待ち,やっと数日前にYosemiteに切り替えた.Devialetアンプに直接ミュージックデータを送り込むMacBook ProとそれをリモートコントロールするMacBook Airの両方に施した.

切り替えた翌日からずっとUSB出力で聴いている.最初の数時間で3回ほど瞬断があった.おそらくバッファ切れだろう.システムログにはDevialetのエラーは記されていない.DevialetのUSBドライバのせいというよりも,むしろYosemeteでのファイルデータ読み出しに問題がありそうだ.その後,ずっと聴いているが,なぜか瞬断現象はまったく生じなくなった.YosemiteでWiFiストリーミングが途切れる現象が報告されていたが,ファイルデータの読み出しが必ずしも円滑に行われないことがありそうだ.読み出しを出来るだけ早くするための工夫があの手この手で行われ,それが複雑になりすぎて,かえって思わぬ齟齬が生じるのかもしれない.それもしばらく使っているうちにだんだん馴染んで?きてスムースに機能するようになるのだろう(いまのOSではそれくらいの工夫はやりかねない).

さて,肝心の音質は? さらに一段とよくなった,というのが私の印象である.ホログラフィックな音場形成がさらに精度を増し,舞い踊る音が空間を力強く造形する.だれだったか,ある指揮者が,音楽は音の彫刻だ,といっていたが,ステレオオーディオは時空間の彫刻だ.それも色鮮やかに.iTunes(バージョン12.0.1),Audirvana Plus(バージョン2.0.4)のいずれでもこの向上が認められた.どちらもYosemiteに対応していて,これまでのところトラブルはない.この二つのどちらがよいか,なんどか試し聴きしているが,私には音質の違いは分からない.ただ,使い勝手では一長一短があり,ライブラリ表示ではiTunesのほうがよいし,サンプリング周期設定では,Audio MIDI設定でいちいち変更しなければならないiTunesよりも自動的に合わせるAudirvanaのほうがよい.

YosemiteではCoreAudioを作り直したのではないか,という推測がネットで散見する.アップル自体はそんなことは何も言っていないようだから,全くの憶測に過ぎないが,あり得ないことではないだろう.あるいは,単にファイルデータ読み出しの改善が音の向上につながっているのかもしれない.

それにしても,OSでこれほど音が変わるとは.この文章を書きながらも聞き続けているが,確かによくなっている.とくに,瑞々しく,しかし力強い空間造形力,それがもたらす蠱惑的な躍動感はこれまで聴いたことがない.Yosemite,ありがとう.

(追記)プレイ専用のMacBookProとそれをリモートコントロールするMacBookAirとをLANでつないでいるが,これまで「画面共有」は問題なく機能していたものの,ファイル共有がなぜかうまくいかず,そのためプレイ用MacのiTunesライブラリにリモコン用Mac接続のDVDドライバからCDを読み込む手順が厄介だった.わざわざafpで接続しなおし,それからリモコン用Mac上のiTunesアプリの対象ライブラリとしてプレイ用MacのiTunesライブラリを選択する,というややこしい手間が必要だった.YosemiteではLAN上のMac(だけでなくiPhoneやiPadも)の接続にiCloudのIDが使えるようになったため,この問題が生じず,MacBookAirで共有機器としてMacBookProを指定すれば,それだけでスムースに共有ファイルを開くことが出来る.そのため,リモコン用MacからCD読み込みが簡単になった.ネットや雑誌にあまり触れられていないが,私のような使い方をしているものにとっては,結構ありがたいことだ.そこで,プレイ用MacとしてディスプレイもキーボードもないMac Miniを考えてみたくなった.1テラのSSDが載せられる新MacMiniに惹かれる.

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