Devialet AIRのトラブル  — ほぼ解消?

D-Premierのファームウェアを6.0.9に更新した.しかし,突然死としゃっくりの症状は,頻度は少なくなったものの,相変わらず生じた.そこで,あれこれ思案を巡らし,手立てを講じたところ,先月来悩まされてきたDevialet AIRのこの不愉快な持病をなんとか克服できたようだ.

原因は,Devialet AIRアプリとD-Premierファームウェアの連携によるストリーミング処理にある.パソコン(Mac)からD-Premierへのデータ転送を行うWiFiネットの不安定さを十分に吸収することが出来ず,バッファ管理が破綻してこのような症状を起こすのだろう.

WiFiの電波状況は想像以上に不安定だ.たとえば,ブリッジ(レピータ)として使っているAirMac Express2の置き場所や向きをほんの少し変えるだけでD-Premierの受ける電波強度は最高-29dBmあったものが-50dBm位に落ちてしまう.また,我が家はマンションの一室であることもあり,近隣で非常におおくのWiFiが飛び交っている.とくに影響を受けやすいのがFONである.WiFi ExploreアプリでWiFi状況を見ると,FONが(たぶん外部のものとの送受信をしたのか)瞬間的に非常に強くなると,AirMac Express2の電波の雑音がなんと80%にまで跳ね上がる.

AirMac Express2は隣室に置いたTime Capsule(ルータとして使用)の電波を強化してD-Premierにつなげようとして置いたものだが,どうもWiFiのネットをより複雑にしているだけで,Less Is Moreのモットーから外れると考え,使用しないことにした.そのかわり,Time CapsuleをD-Premier の近く1mほどのところに置いた.また,(これが重要だが)WiFiを使っていたMacとTime Capsuleの繋ぎをLANケーブル+Thunderboltコネクタで直結した.LANケーブルはCat7の2mである.さらに,Time Capsule用のWANケーブルもCat7の1mのものに置き換えた.どちらのケーブルも金メッキのコネクタを使用している.10Gイーサ対応ということで,いかにも過剰仕様かもしれないが,入れ物が大きすぎて困ることはないはず.

これでもまだWiFiは不安定だった.MacBook Proの電源補充ケーブルをTime Capsuleの電源ケーブルとおなじアウトレットにつなげていたところ,ほぼ周期的にTime Capsuleの電波が急激に-80dBmにまで落ちる(inSSIDerアプリによる).そこでMacの電源補充ケーブルを別のアウトレットに変えたところ,この現象は消えた.この状態でも,たとえば,MacとTime CapsuleをつなぐLANケーブルをすこし動かすだけで,D-Premierの受ける電波強度が大きく変動する.いろいろ試行錯誤しながら最適な位置や結線状態を探し,現在 -35dBm前後に落ち着いている.inSSIDerやWiFi Exploreなど電波状況を見るソフトを動かすとき以外はMacのWiFiは切っている.

Time Capsule(左白箱)とD-Premier(右)
(Time Capsuleの上に載せたドンキホーテ座像を取り除くだけでWiFi電波強度が弱くなる)

ここ一週間ほど昼夜を問わずほぼ全日プレイしているが,この手立ての結果,しゃっくりと突然死は聴いている限り皆無になった.放置すれば,iTunesに載せている曲がある限り,いつまでも演奏し続けるだろう.

驚くほど不安定なデータの送受信環境の中で,それをほぼ完全に吸収し,押さえ込んでしまうD-Premier AIRのソフトウェアのすごさを改めて見直した.

なお,Macを再起動すると音質が蘇る現象は今の状態でも認められる.iTunesが使用するCoreAudioかあるいはDevialet AIRアプリか,いずれかでメモリリークのようなことを起こしているのかもしれない.実際,長時間プレイしているとフリーメモリが減少していく.それはともかくとして,ソフトウェアの改良がさらなる音質向上につながることを期待したい.

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