Roon 1.3 と Devialet AIR

 Roon 1.3の新機能としてDevialet AIRの組み込みがあり,試してみた.要点は,RoonのなかにDevialet AIRを組み込むことによって,Roonから直接DevialetアンプのEthernet接続とWiFi接続を制御できる,ということのようだ.この両接続はこれまでDevialet のAIRドライバで実現されていて,3年ほど前に拙システムでも試している(こちら参照).しかし,USB接続に比べると音質が落ち,以来ずっと使わなかった.

 Ethernet接続はアドホックでMacBook Proと直接LANケーブルで繋ぐことで出来る(とDevialetのサポートサイトに書いてある).いまのMacBook ProにはLANケーブルの接続口がないのでUSB-Cコネクタを経由する.WiFiは通常通り,WiFiルータを使用する.接続具合を見るために iTunes でDevialet AIRを使って見たところ,AIRの表示レベルでは正常なのだが,なぜかEthernetを選択すると音が出ない.WiFiは機能するが,音質は(相変わらず)悪い.

 次に,Roonの説明に従って,Devialet AIRアプリを削除し,Roonでの設定をし直して使って見た.すると,ETHもWiFiもいずれも"Transport: Device in Use"のエラーメッセージが出て,音を出す以前で機能しない.この現象はこちらでも論じられているが,解決策は見当たらない.

 そこでDevialet社にメールで問い合わせた.すでに一週間以上になるが,なんと34通もの往復メールになり,つい今し方も来た.しかし,親切に対応してくれるもののその内容はほとんど見当違いで,私の知識を超えるものはなく,残念ながらいまだ解決策が得られていない.LANケーブルを直結するのではなくWiFiルータに繋げる通常のやり方をすれば解決するのかも知れないが,ルータをアンプとは別の部屋に置いているため,それはしたくない.

 どうもAIRまわりのLAN接続についてDevialetは今もって問題を抱えているようだ.以前にも何度か書いたが,ネットでのリアルタイム処理は極めて難しい問題なのだ.それにしてもYouTubeをはじめ,各種ストリーミングが,質さえ問わなければ,結構上手くいって人気を得ているのが不思議といえば不思議である.

 Roonの新バージョンによるUSB接続は,以前よりさらに良くなったと思う.しかし,LAN接続であたふたしていて気がついたのだが,LANケーブルを接続したままにしているとUSBでの音がひどく劣化する.高音がきつく,5分もすると不快になり,10分もすると頭が痛くなって,ヴォリュームを下げざるを得ない.もちろんそうすれば音の魅力や実在感が失われる.ディジタル的にかアナログ的にか,どこかで一種のループが出来て共振現象が起きているようだ.接続は使用するものに限定すべし.アンプについて昔から言われてきたことだ.

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