Devialet Firmware 8.1.0

Devialet社はDevialetアンプを見限ったのかと思われるくらい,改良進化のニュースが久しく途絶えていた.また,拙システム Mm も小物のアクセサリを試してみてはすぐ外したりした程度で,ほとんどなにも手を入れなかった.そんなわけで,このブログにすっかりご無沙汰してしまった.そこへ,突然ファームウェアが8.0に,そしてすぐに8.1へとバージョンアップされた知らせが届いた.こうしてV8.1を取り入れてからはやくも数週間過ぎた.旧バージョンですでに相当な高水準に達しているため,際だった違いは聴けないが,確かに薄いベールをさらに一枚剥がしたように透明感が増し,しかし,その力強さはすこしも損なわれず,音の生々しさと鮮やかな空間造形力が一段と増したように思う.

ネットで見ると,この新バージョンの評判は必ずしもよくない.また,聞くところによるとバグが出るケースもあるらしい.しかし,拙システムではいまのところ,そういうところは全くなく,満足だ.

新バージョンの最大の売りはDSDを扱えるようにしたことかもしれない.いまだDSDの音源を持っていないこともあり,この機能はまだ試していない.しかし,アンプのDACに処理する機能がないのだから,所詮はDoPなのだ.つまり,ソフトでDSDをPCMフォーマットに変換してそれをDACに送り込む.これではたとえDSDが良くてもその良さは発揮されるはずはなく,したがって結果は期待は出来ない.しかし,かならずしも理屈通りにはならないのがオーディオで,じっさい,神田明神下の店では dCS VivaldiのアップサンプラでDSDに変換して入力すると良い結果が得られている,という(なんと PCM → DSD → PCM!).

Audirvana 2.1.1も改めて新ファームウェアで試してみたが,やはり使わない方が良い,と私には思える.音の純粋さが損なわれる,と感じるのだ.

私のこれまでの経験則では,デジタル信号処理もやはり Less is More で,(アップサンプリングやフォーマット変換など)いじくり回すことでいい結果が得ることは少ないと思う.

新バージョンの取り込みで気になったことがある.サイトからダウンロードするのにログインしなければならなくなったが,その伝送がなんと平文のHTTPで,SSLを使っていない.驚くべき非常識さだ.ウェブサイト造りの技術水準が危ぶまれる.大丈夫だろうか.

いま,たまたまショスタコーヴィチのバイオリン協奏曲1番(渡辺玲子vnとサンクトペテルブルク交響楽団)を聴いているが,限りなく透明な空間を音が力強く舞っている.やはりDevialetアンプとHB-1はいい.そこに音を供給するMacBook Pro Retinaも...

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