Devialet AIR 2.1.3 ー 持病の再発?

Yosemiteに適合したDevialet AIR バージョン2.1.3がリリースされたので,ここ数日WiFi接続の試し聴きをした.結果から言えば,瞬断やダブり,それに雑音がのったり,と動作が不安定だ.USBではYosemiteに切り替えて最初の数時間に瞬断が数回あったが,その後使い続けて,この種の問題はまったく起きていない.しかし,WiFIは慣らし運転を続けたあとでもやはりだめだ.どうもまだAIRアプリが十分にYosemiteと整合していないようだ.しかし,音質は,私の聴力では,USB接続との差はわからない.つまり,非常によい.以前気になった電磁波ノイズはいまは全く気にならない.電磁場吸収盤を使うようになったからかもしれない.

LAN(Ethernet)ではまだ試していない.有線ならば案外安定しているのかもしれない.しかし,有線の持つ弊害(電磁場的,物理的にノイズを載せやすい)を避けるためにWiFiを使えるようにするというのが本来のAIRの役割だから,AIRで有線を使うくらいならば,それなしのUSB接続のほうが,理屈上はよいはずだ.と考えてLANは試していない.正直なところ,おっくうなだけだったけれど.

WiFiにしろ,有線LANにしろ,ルータ経由の送受信は問題をはらんでいる.動作が不安定なのは,何らかの理由でバッファの管理が間に合わないからだ.その「何らかの理由」のひとつとして,ルータがCSMA-CD(WiFiではCDMA)という時間的に不確定要素を持つ振り分け方法を使っていることがあるのかもしれない.この不安定さを吸収するのにバッファ処理が必需だが,相当巧妙に高速に行わないと,ディジタル的破綻を起こして上記のような現象となる.これまでずっとDevialetのWiFi入力を悩まし続けてきたものだ.この「持病」が治ったかと思っていたら,OSが変わって再発したかのようだ.

AIRのような実時間ストリーミング処理のプログラムはやはりむずかしい.Yosemiteに整合するように,いずれ改善されると思うが,それまではUSB接続を使うほかない.それにしても実にいい音がする(と,一人悦に入っている).

<追記 11月5日>

上記を公開した後,WiFi接続の不安定さについて考え,いろいろ試してみた.その結果,不安定化をもたらす要因と対策が大分分かった.

(1)まず,Kaspersky Internet Securityプログラム.市販のセキュリティソフトの多くは正常な動作に対しても悪さをしがちだが,このソフトも同様で,入出力を監視,チェックするらしく,それがパソコンからのデータ送出を妨害し,乱す.このソフトを止めるだけで,ひどいノイズ,頻発する瞬断,ダブりなどが大幅に減った.

(2)それだけでは不十分で,やはり1時間に1,2回程度の異変現象が残る.その原因の一つが,プレイ用のパソコンのLANとしてWiFiだけでなくEthernet接続もしていたことにあった.これにより,パソコンとルータとのLAN接続が2ルートになってしまい,その切り替えに無駄で不規則な時間を要し,それがデータ送出の流れを乱すと考えられる.じっさいEthernetを外すと,さらに異常現象が減った.

(3)しかし,まだ万全とはいえない.WiFi通信が電磁的に乱され,それがバッファ管理の枠を超えてしまうことがある.電子レンジはもちろん,IHIでも影響を与える.それに,集合住宅に住むものの悲しさ.近所のWiFiが非常に多い.そのほとんどは2.4GHz帯だが,Devialetはこれしか受け付けないので,ルータ,Devialet間のWiFiが特に影響されるのだろう.パソコンとルータとの間は5GHz帯を使っているから影響はほとんど無いはずだ.DevialetのWiFiも5GHzを使えるようにバージョンアップしてほしい(ついでにいえば,USBも2.0から3.0に格上げしてほしい).

(4)さらに安定化を求め,バッファのサイズを50msから500msに増やしてみた.これで異常現象はほぼ無くなり,安心して聴けるようになった.

このように,WiFi接続の不安定さはDevialet AIRソフトの欠陥に由来するというよりも,使い方に問題がある,ということなのかもしれない.もしそうならば,Devialet AIRに濡れ衣を着せたわけで,それについてはお詫びしたい.

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