USBケーブル

 USB2.0の規約を読むと,USBケーブルによって音質が変わることがあっても不思議はない,と思えてくる.実際,無名の5mケーブルからKRIPTON UC-HRの2mに替えたとき,音質は確かに向上した.いわゆるオーディオ品質を標榜するものに変更したので,当然なのかもしれない.そこで,先日,やはり高音質を謳うSUPRA USB2.0の2mを購入し,試聴してみた.値段は5分の1だが,音質はこちらのほうがよいように思う.明るく,透き通った音がする.パソコンの電源ケーブルの接続時,被接続時のちがいもよく分かる.電源ケーブルを接続していると音が荒れてざらつくのだ.

このケーブルで,Audirvana Plus(A+)を使うか使わないかの比較も行ったが,使わずにiTunes直接の音,つまりCoreAudioの音のほうが素直でリアルに聞こえる.A+ではSRC(sample rate converter)にiZotope 6-bit SRCを選択している.以前,iTunesで音質があまり考慮されてなかった頃にはA+の役割は大きかったのかもしれないが,iTunes(とCoreAudio)のバージョンアップが繰り返され,進化したおかげだろうか,A+を経由させるよりも単純な処理過程になるせいか,音質の素直さ,切れの良さがあるように思う.とくにA+のアップサンプリングには違和感を禁じ得ない.滑らかだがどこか力強さに欠けるし,作り物の感じがする.本物の皮革と合成皮革の感触の違いのようなものといったらよいだろうか.

うん10年前,LP時代にカートリッジを取っ替え引っ替えした頃が懐かしく思い出される.あこがれの光悦はついに手に届かなかったが,安物どうしでも結構音色の違いが楽しめたものだ.それとちょっと似たところがUSBケーブルにもあるのかもしれない.ディジタルケーブルも本質はアナログである.

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