Devialet AIR と iTunesの連係トラブル

拙システムは,"Less is more"をモットーに,メディアプレーヤを一切持たず,そのためアンプへの入力は,パソコン上のiTunesとDevialet AIRの連係動作に完全に頼り切っている.それがうまく機能しないと,代替手段がないから困ったことになる.最近次のトラブルが起きた.

(1)ハイレゾのファイルをプレイするとなぜか音がぐしゃぐしゃと乱れてしまう.iTunesによるSSDからの曲のデータ読み出しがタイミング的に円滑にいかず.Devialet AIRでバッファ切れが間断なく生じるようだ.フリーメモリが不足してページングがうまくいかないのだろう,と考え,例のアプリFree Memory PROを使ってその量を増やしてみたが,改善されない.しかし,OSを再起動したところ,この現象がなくなり,正常なプレイをするようになった.よくわからないが,このアプリによって得られるフリーメモリの領域に限りがあるのだろうか.

(2)先日 iTunes がバージョンアップされたという通知を受けて,盲目的にそれに従い,11.0.3にしたところ,なんと,同一アルバム内でトラック(曲)を進めるコントロールが不安定になり,一つの曲の終了に続けて次の曲が出てこない.うまくつながることもあるが,たいていは失敗し,そのまま待っていると数分後に前の曲の途中から演奏されたりする.なんとも気分の悪い現象だ.Devialet AIRの最初のバージョンではしばしば曲の終わりでエラー終了したが,関連している問題だろう.iTunesの制御(ファイルのデータのメモリへの読み出し制御)がどうなっているのか,リアルタイム処理を考えたプロトコルがあまり明確になっていないようだ.私の推測では,Devialet AIRのプログラマたちは,そのつながりを安定化するために,先回りの指示を出すなど,あの手この手を使った制御を考えたのだろうが,今回のバージョンアップでiTunesの方式が変わってしまったため,次のトラックを読み出すタイミング合わせがうまくいかなくなったのだろう.なお,輸入代理店の話では来週初めにはこの問題に対処したバージョンのDevialet AIRが出されるという.Devialet社としては迅速な対応だが,同社には世界中からクレームが出されたことだろう.

どちらの問題もコンピュータのファイル読み出しの際のメモリ管理に関連している.これがスムースに行かなければ当然バッファ切れが生じ,タイミング的な問題から多かれ少なかれ音質に悪影響を与える.古来,リアルタイム処理は難しい問題なのだ.しかし,逆に考えれば,iTunesにしろDevialet AIRにしろ,現状がこの程度ならば,まだまだ改善の余地があるはずで,それによるさらなる音質向上が期待できるのかもしれない(皮肉ではなく,文字通り期待したい).

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